綴織(つづれおり)はおよそ四千年の歴史を誇り、世界最古は古代エジプトのコプト織とされており、日本最古は、當麻曼荼羅図(国宝)とされています。日本へは飛鳥時代に伝承したとされ、綴織、西陣織の中でも最も歴史があり、最古の歴史そのままの伝統技法で織る綴織です。
昔ながらの機で人の手で、ひと越ひと越、ミリ単位に織り進む、古来より代々受け継がれてきた最古の歴史そのままの伝統的技法の本綴織です。機械化により量産されるジャガード織機の綴織ではありません。
爪掻き(つめかき)は、鋸刃のように刻んだ爪で糸を掻き寄せ織る綴織特有の技。それは織師の高い技術と経験を要し、日に寸、五日に寸、十日に寸と例えられるほど日数がかかるため生産数も極わずかです。
綴織(つづれおり)の絹糸はとても太く、また経糸(たていと)を緯糸(よこいと)で包み込むように織るため織密度が高く、絹の重みを感じる重厚な風合い、ふっくらしっかりの厚手の絹織物となります。
綴り織る美。
燦然と浮かぶ至高の輝き。
荘厳で格調高い織の美。